民主党は16日、両院議員総会を開き、西松建設の違法献金事件に絡み辞任した小沢一郎代表の後任に、鳩山由紀夫幹事長(62)を選出

民主党は16日、両院議員総会を開き、西松建設の違法献金事件に絡み辞任した小沢一郎代表の後任に、鳩山由紀夫幹事長(62)を選出した。

 投票結果は、鳩山氏が124票、岡田克也副代表(55)が95票で、29票の差だった。選出後の記者会見で、鳩山氏は、岡田氏と小沢氏を重要ポストに起用し、挙党態勢を確立したいとの考えを表明した。

 鳩山新代表にとって西松建設を巡る政治資金規正法違反事件で傷ついた党のイメージを回復し、衆院選政権交代を果たすことが最大の課題となる。

 両院議員総会は、東京・虎ノ門ホテルオークラで開かれ、党所属国会議員221人のうち、1人が欠席して220人(不在者投票1人を含む)が投票。無効票は1票で、白票だった。この結果、鳩山氏が、1999年9月〜2002年12月まで代表を務めて以来の返り咲きを果たした。任期は、小沢氏の残任期間の来年9月まで。

 鳩山氏は、代表就任後の記者会見で、小沢氏と岡田氏の処遇について「執行部の一員として、岡田氏にも入ってもらいたい。小沢氏には、何らかの形で執行部に加わってもらい、全国を行脚してもらいたい」と述べ、執行部入りを求める考えを表明した。国会が開会中であることなどを考慮して、人事の規模は小幅にとどめる考えも示した。

 国会での党首討論については、「できるだけ頻度を上げたい」と、積極的に応じる考えを表明した。

 また、鳩山氏は、2009年度補正予算案などの参院での審議に関し「ある程度議論をすませれば、当然処理されると思う。そういう状況になれば、衆院解散・総選挙を出来るだけ早い時期にやろうと(求めて)麻生政権に対峙たいじしたい」と述べ、必要な審議が行われば、採決に応じる考えを示唆した。

 次期衆院選について、「少なくとも(民主党は)自民党を凌駕(りょうが)する議席を得なければならない。単独過半数を取る、取らないにかかわらず、政権を取った後も社民党国民新党との協力関係を強めていきたい」との考えを示した。

( 読売新聞)