本物の森を子孫に残そう

NHKラジオ深夜便で、ある教授と女姓アナウンサーとの対談が流れていた。
「カラスや猿や熊が里に下りてきて人間社会を脅かすのは木の伐採により森が無くなり彼らの棲家がなくなったためだ」と宮脇教授は語る。「災害や温暖化が生じているのも、ひいてはスギ花粉が多くなったのも環境が悪くなった為杉が子孫を残そうと今まで以上に必死になっている為で過度の伐採が原因だ」という。「従って何十年、何百年とかけて植林をたくさんして人間と動植物が共生できる環境すなわち「本物の森」(厳しい環境に耐えうる森)を再生しなければならない。植物と松くい虫との共生も同様である」ということであった。
方法としては
?ふるさとの木によるふるさとの森作り。(例、鎮守の森)
?その土地本来の木を植える
?小さな苗を密植、混植する。(垂直的には低木層、亜高木層、高木層)
?植えた跡はわらで優しく覆う。後に肥料となる。
?5年後は自然に任せる。20〜30年で本物の森になる。ということである。
多くの若い女性が共感し、満足して笑顔で植林するとのことである。自分の子供や孫、ひいては地球全体の為にやっていると思えば腰の痛みも喜びに変わるに違いない。大いに賛成である。人間もそうであるが生きとし生けるものすべて、そして地球、宇宙は微妙なバランスを保って存在している。それを考えずに現在の利益のみを追求した結果、バランスを崩してしまったのである。天罰なのであろうか。バランスを崩すのは一瞬、バランスを再生するには数百年のときを要するのである。このことに気付いた今たとえ時間はかかろうとも森を再生し、子孫に残そうではないか。<参考>宮脇昭(1928年岡山に生まれる)横浜国立大名誉教授、(財)国際生態学センター研究所長。世界各地で3000万本以上植樹した。
(財)国際生態学センター のホームページアドレス  http://www.jise.jp/
<参考> どんぐりの育て方
?どんぐりを30時間水にうめて中の虫を窒息させる。
?腐葉土を入れた鉢に種をまく。
?苗に育ったら移植する。