感謝して生きる

バスから降りる時、大きなランドセルを背負った女の子が定期を見せながら運転手さんにこう言いました。「どうもありがとうございました。」運転手さんは人を運ぶのが仕事であり、その代価として人はお金を払うのであるから対等の関係であり、別にお礼を言う必要はないはずである。何故、女の子はお礼を言うのであろうか。彼女は「人は一人では生きていけない。自分が今日あるのはいろいろな人の助けがあっての事だ。」という事を、身をもって知っているのではなかろうか。
人という字はお互い助け合い、一方が倒れると他方も倒れるようにできている。
自分が日常している事で他人の手が加わらないものは何ひとつとしてない。食べ物にしても作る人、運ぶ人、見せる人、いろんな人の手や気持ちが加わっているのである。だから自分が今現在、無事にいられる事がありがたく思えて、感謝したくなるのではあるまいか。十歳ならずにその境地に達するとは偉い。拍手したいところである。私などは彼女の足元にも及ばず、恥ずかしい限りである。毎日が勉強です。感謝の心を持って周りを見渡すと世界が今までと全く違って見えます。それは人の心の痛みが解る様になるからです。我儘で不器用な自分を育ててくれた両親の苦労、暑さ寒さに耐えながら働いていらっしゃる方々、皆様ご苦労様ですと心の中で手を合わせたくなります。
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