東洋大は出場67回目にして初の栄冠。復路優勝も決めて、往路・復路

0トウヨウ

■復路。東洋大は出場67回目にして初の栄冠

◆第85回東京箱根間往復大学駅伝は3日、往路初優勝を果たした東洋大が復路でもトップを守り初の総合優勝を飾った。東洋大は出場67回目にして初の栄冠。復路優勝も決めて、往路・復路・総合の完全優勝を果たした。2位には早大が入った。早大は2年連続2位となった。
優勝候補だった駒大はまさかのシード落ち。

 前日2日に行われた往路は早大山梨学大が4区までトップ争いをしていたが、5区の山上りで東洋大のスーパールーキー・柏原が区間新記録を樹立する走りを見せ、9位から大逆転の往路初優勝を果たした。 

3日の復路をトップでスタートした東洋大は2位の早大に6区でトップを奪われたが、7区で飛坂が区間賞の走りで猛追。8区の千葉が16キロすぎで早大を抜き、再び首位に返り咲いた。9区の大津がそのままトップを守って早大を引き離し、10区アンカー高見が逃げ切って11時間09分14秒で優勝のゴールテープを切った。

 東洋大は昨年12月、部員のひとりが強制わいせつ罪で現行犯逮捕されたことが発覚し、川嶋伸次監督らが引責辞任した。大会出場はギリギリで決まり、監督代行の佐藤尚コーチのもと、不祥事を払拭する見事な初優勝を果たした。毎日JPより



◆第85回東京箱根間往復大学駅伝競走関東学生陸上競技連盟主催、読売新聞社共催)は3日、神奈川県箱根町から東京・大手町の読売新聞社前までの5区間109・9キロで復路のレースが行われ、往路を制した東洋大が、11時間9分14秒で初の総合優勝を果たした。早大が41秒差で、2年連続の2位。日体大が3位に入った。

 東洋大は、復路も5時間35分50秒で1位となり、2004年の駒大以来となる完全優勝を達成。レースでは、6区の富永(2年)が早大・加藤(3年)にトップを譲ったものの、8区の千葉(2年)で首位を奪還した。9区の大津は序盤、早大・朝日(4年)に詰め寄られたが、落ちついてペースを乱さず、大きく差を広げてアンカーの高見(2年)にリレー。高見もねばり強い走りで、早大・三戸(4年)の猛追をかわした。

 4位以下は大東大中央学院大山梨学院大、日大、明大、関東学連選抜、中大と続き、10位以内の9大学が来年大会のシード権を獲得。総合連覇を目指した駒大は13位、過去11度優勝の順大は19位と力を出し切れず、予選会へ回ることになった。

 城西大は8区で棄権し、記録なしに終わった。

 総合順位は次の通り。

 <1>東洋大<2>早大<3>日体大<4>大東大<5>中央学院大<6>山梨学院大<7>日大<8> 明大<9>学連選抜<10>中大<11>国士大<12>東農大<13>駒大<14>専大<15>神奈川大<16>亜大<17>拓大<18>東海大<19>順大<20>帝京大<21>上武大<22>青学大

( 読売新聞)

▲一言 不祥事を乗り越え、山の借りを山で返して、64回目にして東洋大が初の総合優勝した。
毎年、東洋大は箱根の山でいつもブレーキだったのがブレーキどころかスーパールーキー柏原が「山の神」今井の記録を破り、貯金まで作り、とうとう優勝してしまった。お見事でした。しばらく破られないと思われていた今井の記録を意図も簡単に1年生が破った。柏原は応援の人たちが自分の名前を呼んでくれていたので負けられないと思って走ったという。沿道の応援というのは選手を元気付けるものだと改めて思った。箱根駅伝に出るためにどれだけ練習と訓練を重ねてきたのだろうか。肉体的にもそして精神的にも訓練するのは大変なことである。
「記録は破られる為にある。」


■往路 スーパールーキー柏原が区間賞の活躍で東洋大が優勝

◆第85回東京箱根間往復大学駅伝往路(2日、東京・大手町読売新聞東京本社前発―箱根町芦ノ湖駐車場入り口着、5区間108キロ)新春の箱根路に史上最多の23チームが参加して行われ、東洋大が5時間33分24秒で大逆転の往路初優勝を飾った。9位でタスキを受けた5区(23.4キロ)・柏原竜二(1年)が、山上りで驚異の8人抜き。区間を1時間17分18秒で駆け抜け、“山の神”と呼ばれた今井正人(24)=トヨタ自動車九州=が順大時代に記録した区間記録1時間18分5秒を大幅に更新した。

『天下の険』に新たな“怪物”が現れた。高低差864メートルの上り坂を猛スピードで制し、前を行く走者を呑み込んでいく。5区23.4キロを1時間17分18秒。区間記録を47秒も縮めてテープを切ったのは平成元年生まれの19歳、柏原だ。

 「キツかったけどやるしかない。自分が頑張れば、何かが起きると思っていました」

 小田原中継所でトップの早大から遅れること4分58秒、9位でタスキを受けると闘争心に火がついた。最初の5キロを14分台で「ガツガツと」突っ込み、6キロまでに3人を抜くハイペース。腹筋痛に顔をゆがめながらも、17キロ手前で山梨学大を抜き、2位に浮上した。

 最後の獲物、早大の三輪真之(4年)を射程にとらえたのは19キロ付近。苦手の下り坂の始まりだったが、「ここまで来て逃げるのは男じゃない」。一度は抜いた三輪に20キロ過ぎで抜き返されたが、22キロ手前で芦ノ湖を横目にスパート。最後は「足を投げる感じで回転させて」死闘を制した。

 『夢』をかなえる男だ。レース前夜、神奈川県平塚市内の宿舎で初夢を見た。「自分が78分台で上り、往路優勝する夢だったんです」。ハッと目覚めると起床予定の午前5時。「何かある…」。不思議な予感は8時間後、正夢に変わった。

あこがれてきた同郷・福島出身の今井が前々回にマークした区間記録も更新した。いわき総合高時代は無名だったが、大学入学早々「5区を走りたい」と立候補。5月の関東インカレ1万メートルで日本人トップの3位となって注目され、8月からは山形・蔵王や新潟・山古志村など山道に特化した強化合宿で1日40〜50キロを走破して、感覚をつかんだ。“山の神”襲名の夢を現実にした驚異の走りに、この日、テレビ中継で解説していた今井も「こちらがあぜんとするくらい」と絶賛した。

 昨年12月、部員のひとりが強制わいせつ罪で現行犯逮捕されたことが発覚し、川嶋伸次監督らが引責辞任。5日間の活動自粛後、危ぶまれた大会出場がギリギリで決まった。精神的に不安定な選手を前に、自らをスカウトしてくれた監督代行の佐藤尚コーチ(55)が呼びかけた。「スタートラインに立たせてもらうことへの感謝の気持ちを持って走ろう」。

 タイム設定や目標順位は掲げず、チーム全員が「感謝の気持ち」を繰り返すことで悪夢を癒し、心を合わせた。柏原は沿道の声援に涙が出そうになったという。「走らせてもらえてよかった。チームを盛り上げるために自分が頑張らなきゃ、という気持ちになった」。

 出場67回目にしてつかんだ往路初V。“怪物”の誕生とともに、一度はどん底に落ちた古豪が力強く復活を遂げた。サンスポより

2009年往路1位 東洋大学 
▲一言 今年の箱根駅伝は歴史に残るレースであった。選手が疲れ果てて担ぎこまれるシーンは
夏の甲子園高校野球に通じるものがある。 

◆総合成績
順位 チーム名 タイム
東洋大学
(若松、山本、大西智、宇野、柏原
 富永、飛坂、千葉、大津、高見) 11時間09分14秒
往路:5時間33分24秒(1位)
復路:5時間35分50秒(1位)
早稲田大学 11時間09分55秒
往路:5時間33分46秒(2位)
復路:5時間36分09秒(2位)
日本体育大学 11時間13分05秒
往路:5時間35分07秒(3位)
復路:5時間37分58秒(4位)
大東文化大学 11時間17分48秒
往路:5時間39分08秒(9位)
復路:5時間38分40秒5(位)
中央学院大学 11時間17分50秒
往路:5時間35分45秒(4位)
復路:5時間42分05秒(13位)
山梨学院大学 11時間17分56秒
往路:5時間37分37秒(5位)
復路:5時間40分19秒(11位)
日本大学 11時間18分14秒
往路:5時間38分58秒(8位)
復路:5時間39分16秒(8位)
明治大学 11時間18分16秒)
往路:5時間38分58秒(7位)
復路:5時間39分18秒(9位)
関東学連選抜 11時間18分20秒
往路:5時間40分33秒(13位)
復路:5時間37分47秒(3位)
10 中央大学 11時間18分33秒
往路:5時間39分52秒(11位)
復路:5時間38分41秒(6位)
※上位10位までが来年のシード権を獲得
関東学連選抜が9位に入ったためシード校は9校、予選会の通過校が10校となる


11 国士舘大学 11時間19分07秒
往路:5時間38分02秒(6位)
復路:5時間41分05秒(12位)
12 東京農業大学 11時間19分17秒
往路:5時間39分56秒(12位)
復路:5時間39分21秒(10位)
13 駒澤大学 11時間20分20秒
往路:5時間41分19秒(15位)
復路:5時間39分01秒(7位)
14 専修大学 11時間24分59秒
往路:5時間41分15秒(14位)
復路:5時間43分44秒(15位)
15 神奈川大学 11時間25分07秒
往路:5時間41分32秒(16位)
復路:5時間43分35秒(15位)
16 亜細亜大学 11時間25分39秒
往路:5時間42分53秒(19位)
復路:5時間42分46秒(14位)
17 拓殖大学 11時間26分31秒
往路:5時間41分53秒(17位)
復路:5時間44分38秒(18位)
18 東海大学 11時間28分04秒
往路:5時間43分19秒(21位)
復路:5時間44分45秒(19位)
19 順天堂大学 11時間28分04秒
往路:5時間42分05秒(18位)
復路:5時間46分04秒(21位)
20 帝京大学 11時間28分21秒
往路:5時間39分17秒(10位)
復路:5時間49分04秒(22位)
21 上武大学 11時間28分54秒
往路:5時間43分15秒(20位)
復路:5時間45分39秒(20位)
22 青山学院大学 11時間29分00秒
往路:5時間44分44秒(22位)
復路:5時間44分16秒(17位)
城西大学
(8区途中棄権) 記録なし
往路:5時間47分25秒(23位)
復路:記録なし
区間
区間 選手 所属 タイム
1区(21.4km) 矢澤 曜 早稲田大学 1時間04分48秒
2区(23.2km) メクボ・J・モグス 山梨学院大学 1時間06分04秒=区間
3区(21.5km) 竹沢 健介 早稲田大学 1時間01分40秒=区間
4区(18.5km) 三田 裕介 早稲田大学 55分04秒=区間
5区(23.4km) 柏原 竜二 東洋大学 1時間17秒18秒=区間
6区(20.8km) 佐藤 匠 大東文化大学 59分14秒
7区(21.3km) 飛坂 篤恭 東洋大学 1時間05分01秒
8区(21.5km) 高林 祐介 駒澤大学 1時間06分27秒
9区(23.2km) 中川 剛 山梨学院大学 1時間11分07秒
20区(23.1km) 永井 大隆 日本体育大学 1時間10分41秒   
サンスポより


歴代優勝チーム
大会 優勝チーム 記録
第85回(2009年) 東洋大学 11時間09分14秒
第84回(2008年) 駒澤大学 11時間05分00秒
第83回(2007年) 順天堂大学 11時間05分29秒
第82回(2006年) 亜細亜大学 11時間09分26秒
第81回(2005年) 駒澤大学 11時間03分48秒
第80回(2004年) 駒澤大学 11時間07分51秒
第79回(2003年) 駒澤大学 11時間03分47秒
第78回(2002年) 駒澤大学 11時間05分35秒
第77回(2001年) 順天堂大学 11時間14分05秒
第76回(2000年) 駒澤大学 11時間03分17秒=大会記録
第75回(1999年) 順天堂大学 11時間07分47秒
第74回(1998年) 神奈川大学 11時間01分43秒
第73回(1997年) 神奈川大学 11時間14分02秒
第72回(1996年) 中央大学 11時間04分15秒
第71回(1995年) 山梨学院大学 11時間03分46秒
第70回(1994年) 山梨学院 10時間59分13秒
第69回(1993年) 早稲田大学 11時間03分34秒
第68回(1992年) 山梨学院大学 11時間14分07秒
第67回(1991年) 大東文化大学 11時間19分07秒
第66回(1990年) 大東文化大学 11時間14分39秒
第65回(1989年) 順天堂大学 11時間14分50秒
第64回(1988年) 順天堂大学 11時間04分11秒
第63回(1987年) 順天堂大学 11時間16分34秒
第62回(1986年) 順天堂大学 11時間19分33秒
第61回(1985年) 早稲田大学 11時間11分16秒
第60回(1984年) 早稲田大学 11時間07分37秒
第59回(1983年) 日本体育大学 11時間06分25秒
第58回(1982年) 順天堂大学 11時間30分00秒
第57回(1981年) 順天堂大学 11時間24分46秒
第56回(1980年) 日本体育大学 11時間23分51秒
第55回(1979年) 順天堂大学 11時間30分38秒
第54回(1978年) 日本体育大学 11時間24分32秒
第53回(1977年) 日本体育大学 11時間31分11秒
第52回(1976年) 大東文化大学 11時間35分56秒
第51回(1975年) 大東文化大学 11時間26分10秒
第50回(1974年) 日本大学 11時間46分02秒
第49回(1973年) 日本体育大学 11時間47分32秒
第48回(1972年) 日本体育大学 11時間31分03秒
第47回(1971年) 日本体育大学 11時間32分10秒
第46回(1970年) 日本体育大学 11時間31分21秒
第45回(1969年) 日本体育大学 11時間30分58秒
第44回(1968年) 日本大学 11時間26分06秒
第43回(1967年) 日本大学 11時間24分32秒
第42回(1966年) 順天堂大学 11時間20分01秒
第41回(1965年) 日本大学 11時間30分41秒
第40回(1964年) 中央大学 11時間33分34秒
第39回(1963年) 中央大学 12時間00分25秒
第38回(1962年) 中央大学 12時間14分05秒
第37回(1961年) 中央大学 11時間55分40秒
第36回(1960年) 中央大学 11時間59分33秒
第35回(1959年) 中央大学 12時間01分23秒
第34回(1958年) 日本大学 12時間02分17秒
第33回(1957年) 日本大学 12時間14分04秒
第32回(1956年) 中央大学 12時間04分49秒
第31回(1955年) 中央大学 12時間08分40秒
第30回(1954年) 早稲田大学 12時間21分10秒
第29回(1953年) 中央大学 12時間03分41秒
第28回(1952年) 早稲田大学 12時間35分07秒
第27回(1951年) 中央大学 12時間20分13秒
第26回(1950年) 中央大学 12時間35分36秒
第25回(1949年) 明治大学 13時間36分11秒
第24回(1948年) 中央大学 13時間21分10秒
第23回(1947年) 明治大学 14時間42分48秒
第22回(1943年) 日本大学 13時間45分05秒
第21回(1940年) 日本大学 13時間12分27秒
第20回(1939年) 専修大学 13時間01分00秒
第19回(1938年) 日本大学 12時間40分13秒
第18回(1937年) 日本大学 12時間33分24秒
第17回(1936年) 日本大学 12時間54分22秒
第16回(1935年) 日本大学 12時間52分59秒
第15回(1934年) 早稲田大学 12時間58分24秒
第14回(1933年) 早稲田大学 12時間47分53秒
第13回(1932年) 慶応大学 13時間17分49秒
第12回(1931年) 早稲田大学 13時間21分15秒
第11回(1930年) 早稲田大学 13時間23分29秒
第10回(1929年) 明治大学 13時間32分50秒
第9回(1928年) 明治大学 13時間54分56秒
第8回(1927年) 早稲田大学 14時間25分37秒
第7回(1926年) 中央大学 14時間17分31秒
第6回(1925年) 明治大学 14時間09分54秒
第5回(1924年) 明治大学 14時間25分09秒
第4回(1923年) 早稲田大学 14時間15分49秒
第3回(1922年) 早稲田大学 14時間12分21秒
第2回(1921年) 明治大学 14時間39分01秒
第1回(1920年) 東京高等師範 15時間05分16秒