★映画「母(かあ)べえ」の完成記者会見に山田監督と吉永小百合


★映画「母(かあ)べえ」の完成記者会見に山田監督と吉永小百合
「くたびれていても希望を失わない
“お母さん”を演じたい」(吉永小百合

 「たそがれ清兵衛」(2002)、「隠し剣 鬼の爪」(2004)、「武士の一分」(2006)の時代劇三部作を完成させた山田洋次監督の最新作が早くも始動! それは、昭和15年(1940年)の東京郊外で暮らすある家族を描いた「母べえ(かあべえ)」。太平洋戦争の中で生きた人々の笑い、涙、愛を綴った感動作である。1月28日にクランク・イン。現在は埼玉県川口市SKIPシティ内に建てられたオープン・セットで撮影が行われているということで、撮影現場と吉永小百合ら主要キャストを迎えた製作発表記者会見を取材した!

 山田洋次の監督80作目に選ばれた原作は、黒澤明監督作のスクリプター(映画の記録スタッフ)として活躍してきた野上照代の自伝的作品「父へのレクイエム」だが、原作との出会いは詩人・竹内浩三の遺した『戦死やあわれ』にあったと語る。
竹内浩三という若くして戦争で亡くなった詩人の映画を作りたいと思い、彼をよく知る野上照代さんから話を聞いていたんです。そしてある日、野上さんから『私もこんな本を書いていたんです』と渡されたのが『父へのレクイエム』でした。一読して『そうだ、こんな映画が撮りたかったんだ!』と、次々と映画の全貌が浮かんできたことを覚えています。何年も前からこの作品を映画化したいと思っていたのでとても感慨深いです」

 タイトルの“母べえ”とは、もちろん“お母さん”のこと。原作者である野上照代の家では母を母べえ、父を父べえ、娘の初子を初べえ、照美を照べえという愛称で呼んでいたのだという。

 そして、母べえ(野上佳代)を演じるのは「この人しかいない!」と監督からラブ・コールならぬラブ・レターを贈られた吉永小百合(監督は出演依頼の旨を手紙にして送ったのだとか)。山田洋次監督とは『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』('74)以来、実に34年振りのコラボレーションとなる。
「山田監督が台本の1ページ目に書かれた言葉(〜あの絶望的な時代を懸命に生きた人々の、愛に溢れた笑い声や悲しい涙を、そっとスクリーンに写し取りたい〜/一部抜粋)を読んで胸がいっぱいになりました。その想いを表現できたらと思っています。この家族にはずっと前から一緒に暮らしていたような温かさを感じます」

 次に、「武士の一分」に引き続いての出演となる坂東三津五郎治安維持法違反で検挙されてしまう佳代の夫(野上滋)、父べえを演じている。
「山田監督の80作目という記念作で、しかも吉永小百合さんの夫役。とても幸せです。投獄はされますが、『武士の一分』とは違ってとてもいい人です(笑)。離ればなれであっても家族の心にいつもいるような父べえを演じようと思います」

 父親不在の野上家を優しさと誠実さで支える山崎徹役の浅野忠信
「今回演じる山ちゃんという役はこれまでに演じたことのない役。台本を読んだときに本当に自分にできるのか不安でした。未だに分からないことばかりですが、監督、スタッフ、キャストのみなさんに支えてもらって演じています。戦争を体験したことのない自分ですが、当時、山ちゃんの抱えていた悩みを少しでも表現していきたいです」

 野上滋の妹、野上久子役の檀れい
「『武士の一分』に続き山田監督の作品に出ることができ、嬉しく思います。映画はまだまだ未知の世界ですが、素敵な野上久子を演じたいと思います。そして、前作で敵役だった三津五郎さんと今回は兄妹役。一緒の撮影はないのですが、この場を借りて兄妹愛を育みたいと思います(笑)」


 野上家の姉妹、初子と照美を演じる志田未来(しだみらい)と佐藤未来(さとうみく)。
「素晴らしい俳優さんに囲まれて勉強させてもらっています」「一生懸命頑張っています。出来上がったら観に来てください」と、それぞれ挨拶をした。

 「家族」('70)、「息子」('91)をはじめ、山田洋次監督が大切に描き続けてきた家族愛。本作「母べえ」ではどこまでも優しく強い母の愛が描かれていくが、監督の思い描く“母親像”とはどんなものなのだろうか。
野上照代さんと話をしている時の『あの頃のお母さんはとにかく大変だったのよ』という言葉がとても印象的でした。僕も子供の頃に戦争を体験していますから、その大変さは分かります。冷蔵庫も洗濯機もない時代に朝から晩まで働いていた──そんな一生懸命に働いていたお母さん像を出していきたいです」

 そして、監督の期待を受ける吉永小百合は、
「監督に『母べえを演じるには、私は年を取りすぎていませんか』と伺ったところ『あの頃のお母さんはみんなくたびれていたんですよ』とおっしゃって(笑)。それなら私にも演じられると思って引き受けました。ただ、くたびれていても希望を失わないお母さんを演じたいと思います」また、特殊メイクで80歳の母べえも登場する予定だという。

 今年の夏に完成、2008年の正月に公開と映画を観られるのはまだ少し先だが、また1つ心に残る日本映画が誕生することは間違いないだろう。
Movie Walkerより

女優の吉永小百合(61)が山田洋次監督(75)と34年ぶりにタッグを組む松竹映画「母(かあ)べえ」(2008年1月公開)の撮影現場が20日、オープンセットがある埼玉・川口市の埼玉SKIPシティでお披露目された。川口といえば吉永の出世作キューポラのある街」(1962年)の舞台で、「第2の故郷に帰ってきました」と感慨深げ。治安維持法で検挙された夫を待ちわびながら、たくましく生きた肝っ玉母さん役。30代から終盤では女優人生初の特殊メークを施し、90歳近くまでを1人で演じ切る。

 「再び山田(洋次)学校に入学したような気持ちです」。吉永の山田組参加は「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」(1974年)のマドンナ以来。「母べえ」は山田監督にとって80本目の作品になる。「吉永さんなしでは成立しない企画」と、自ら手紙に物語を書き「ダメなら一言『ノー』と言ってください」としたため、出演交渉した。
 原作は黒澤明監督のもとでスクリプター(記録)をつとめた野上照代さんの自伝小説「父へのレクイエム」。野上家では「お母さん」を「母べえ」と呼んでいた。映画は1940年を舞台に、治安維持法で検挙された夫を待ち、教師として娘2人を育てる女性が主人公。家事、育児、仕事に身を粉にして働いた。

 「愛する人々を次々に失い、抱えてきた寂しさを長い間、秘めながら生き続けた女性。特殊メークをしてもらい、最後は80代の終わりくらいまで。うんと年とったお母さんを演じてもらうつもりです」すでに巨匠の細かな演出も固まっている。

 約50年に及ぶ女優人生で、今作が112本目の映画。ここまで高齢の女性を演じるのは初めての体験だ。激動の時代に苦労に苦労を重ねた末「主人公は晩年、何を思うのか―」が一番大切なシーンとなりそう。「参加できる喜びをかみしめ、監督の思いを少しでも表現したい」と難役、老け役の特殊メークにも迷いはない。
 45年ぶりに「第2の故郷」に立っていることも吉永の思いを新たにさせた。「『キューポラ―』は初めて考えて演じることを教わった作品。景色も変わりましたが、川口には足を向けて寝られないと思い続けてきました」。同所に製作費10億円のうち2億5000万円を投じ、オープンセットを建設。海外公開も見すえ、4月下旬まで撮影は続く。

 ◆“父べえ”役に坂東三津五郎 吉永と夫婦役を演じるのは「武士の一分」に続く山田監督作品出演となる歌舞伎俳優・坂東三津五郎(51)。“父べえ”役に「『武士―』とは違っていい人です。小百合さんのダンナ様ができて本当に幸せ」と満面の笑み。家長なき家族を守る“父べえ”の教え子の“山ちゃん”役には浅野忠信(33)。吉永と一番共演シーンの多い男優で「今まだやったことのない役ですが、楽しい毎日を過ごさせていただいています」。また“父べえ”の妹役に檀れい、“母べえ”の娘を志田未来(13)、佐藤未来(9つ)が演じる。スポーツ報知より
日米開戦前後の東京で懸命に生きる家族の姿を描いた映画「母(かあ)べえ」(1月26日公開)が完成し、11日、山田洋次監督と主演の吉永小百合さんをはじめとする出演者と、原作者の野上照代さんが都内で記者会見した。
 山田監督は「あの時代の庶民のお母さんは本当に素晴らしかった。当時を知らない観客がほとんどだろうけど、映画で体験してもらえれば」。治安維持法で夫を検挙され、2人の幼い娘を懸命に守り抜いた母を演じた吉永さんは、「かつて見た松竹・大船撮影所の映画にはぬくもりがあった。その伝統を受け継いだ山田監督の、温かく、そして悲しい作品に出演できて喜びに思う」とほほ笑んだ。
 この後の完成披露試写会では、監督らが舞台あいさつに立った。読売新聞より


◆女優の吉永小百合(62)が11日、山田洋次監督(76)と約30年ぶりにタッグを組んだ映画「母べえ」の完成会見を都内で行った。太平洋戦争前夜の1940年に、父親不在の一家を支えた母親を熱演。淡いクリーム色の着物で登場し「再び戦争が起こらないようにと願いながら演じました」と話した。
 共演の浅野忠信(34)檀れい(36)らが静かに作品の魅力を語る中、叔父役で出演した笑福亭鶴瓶(55)が小百合の“爆笑NG”を暴露。子役の佐藤未来(9)が演じた二女、照美をしかるシーンで「照べえ!」と言うところを「鶴べえ!」と2度も言ったというもの。鶴瓶は「ほんまうれしかったです」と笑った。
 写真撮影時には、佐藤、長女役の志田未来(14)と手をつないで登場。仲睦まじい“母子関係”は、いまだに続いているようだった。来年1月26日公開。スポーツニッポン

●映画「母べえ」の公式Webサイト
http://www.kaabee.jp/

★実は僕はサユリストだったのです。

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