★中山うりはアコーディオンを抱えた歌姫


中山うりアコーディオンを抱えた歌姫
アコーディオンを抱えた歌姫が、若い世代だけでなく中年男性たちまでもとりこにしている。先月23日にアルバム「DoReMiFa」でデビューしたばかりの新星、埼玉県出身の中山うりさん(26)だ。12日、東京・渋谷のライブハウスを訪ねた。

 「歌姫の声に魅了され、2年前からドアマンをしている」。白のタキシードできめたファンの男性は、自費で制作したという特製ドアを会場の入り口に持ち込み、次々に駆けつけるファンを出迎えた。流行に敏感そうなうりさんと同世代の若者からスーツで決めた紳士までが、うりさんの登場を待っていた。

 トレードマークの大きなブルーの花飾りを身につけ、トイトランペットを持ったうりさんが登場した瞬間、客席からは「よっ!待ってました!」と野太い声。やがて、「ミラクルボイス」と呼ばれる、物憂げに語りかけるような歌声が静かに流れる。昭和へのノスタルジーを感じさせる、ゆったりとしたアコーディオンのメロディーだ。
 アコーディオンは、有名奏者cobaさん(48)の父が経営する店で試奏した際に一目惚れし、即日購入。世界的に有名なフランス人奏者リシャール・ガリアーノを聴き、独学で学んだ。ステージではアコーディオンと交互にトランペットも披露する。小学5年生で始め、トランペッターとして吹奏楽コンクールで上位入賞の常連高校へ進学、コンクールで「金賞」を受賞した。吹奏楽部での実績を得た彼女だが、高校卒業後は美容師の専門学校へ進学した。

 美容師としてスタイリストを目指す中、70年代のパンク・ニューウェーブをけん引した現プロデューサーのS−KEN(エスケン)さんと出会う。音楽への道に誘われながらも「美容師業界で一人前と見なされるスタイリストになるまでは」と、美容室での仕事との二足のわらじを履いてアーティスト活動を続けてきた。

 うりさんは昨夏、約13万1000人を動員したロックイベント「フジ・ロック・フェスティバル」(新潟県・苗場スキー場で開催)にデビュー前の新人としては異例の参加。過去にはオアシス、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ井上陽水さん、布袋寅泰さんなど世界のミュージシャンが演奏したステージで堂々のパフォーマンスを披露した。

 楽曲の良さが注目を集め、昨年9月には、アップルコンピュータ音楽配信サービス「i TunesStore」(iTS)が推薦する、新人の曲を毎週1曲だけ無料配信する「今週のシングル」に「月とラクダの夢を見た」が選ばれ、1週間で4万6700ダウンロードを記録。現在、iTSのジャズ部門チャートを表す「トップソング」ランキングで米国人歌手のノラ・ジョーンズさん(28)らと並び、10位以内に3曲がをランクイン。アルバムチャートでも2作品が上位に名を連ねている。

 スタイリストとなった今、記念の意味も込めてアルバム「DoReMiFa」を発表した。
 ライブでは「ダウンロード数が何万とかいうことは実感がわかない。好きなアーティストの作品はダウンロードやレンタルではなくCDを購入するので、私もCD作品として形に残せたことがうれしい」。そして、「美容室が休みの火曜日しかライブ活動が出来ないけど」と苦笑いした。



中山うり

 生年月日:1981年01月09日   星座:やぎ座 血液型:O型
 趣味:平泳ぎ自転車
 得意な技術:ショートスタイル
 髪きり&鼻歌


中山うり公式サイト
http://www.worldapart.co.jp/uri/

DoReMiFa

DoReMiFa